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佐野美の甲冑展展観

“さのび”って、略さない方がいいか(笑)

三島市の佐野美術館に甲冑展を観てきました。

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『兜KABUTO 戦国アバンギャルドとその昇華』
http://www.sanobi.or.jp/exhibition/kabuto_2013/
(※同じ巡回展のまとめサイトでいくつか写真が見れます http://matome.naver.jp/odai/2138538543652324001)

時おり雪がちらつく寒い一日でした。
予備にとリュックの底に入れておいたヒートテック肌着上下を忘れてたら、風邪引いてたかも。
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1月7日から始まったこの展示、実はこの日が最終日。
予想以上に見応えある内容でした。会期ひと月で終わってしまうなんて勿体ないくらい。でも地方展示ではこの位が普通なんでしょうかね?


さて、展示内容は、ポスター写真になっている…
「伊達政宗所用・黒漆塗五枚胴具足」(仙台市博)や
「蒲生氏郷所用・黒漆塗燕尾形兜」(岩手県博)、
「黒田官兵衛所用・銀白檀塗合子形兜」(もりおか歴史文化館)、
「黒田長政所用・黒漆塗桃形大水牛脇立兜」(福岡市博)
…といった、有名な戦国武将ゆかりの甲冑また変わり兜のほか、工芸的・芸術的に優れたな刀装具類の陳列でした。
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また併せて、佐野美術館所蔵品の「伝上杉謙信所用・秋草文黒漆太刀拵」等も展示。

出品数でいうと後者の刀装具類が圧倒的に多いのですが、鞘(さや)・鍔(つば)・目貫(めぬき)・栗型(くりかた)・鐺(こじり)等々の緻密で繊細な意匠に唯々感心しました。写真も無いのに言っても仕方ありませんが、手作業でよくあれだけの表現ができるものだと思います。
私以外の見学者も有名な甲冑が当初の目当てなように見受けられましたが、展示後半の金工漆工の素晴らしさに、暫し足を止めて見入る人、目を細めて感嘆する声が絶えませんでした。

私の一番の目的は、高梁市歴史美術館からの「銀箔押兎耳大角立物付兜」と「板倉勝重所用・日の丸金箔押紺糸威二枚胴具足(写真)」。

これらは5年前、備中松山城見学に行った際、同美術館にも足を運んだのですが、計らずも館内整理中で見学できなかったのでした。今回ようやく…です(笑)。
(でもやっぱり、現地の歴史を探訪しながら見たかったな)

面白かったのは、「黒漆塗三十二間筋兜 鉄線前立・三日月前立付」(個人蔵)。

所用したのは武将ではなく茶人。武者小路千家の茶人、木津宗詮(きつそうせん)三代。
江戸時代といっても、初代が天保の頃の人だから、幕末の頃の作品ですね。もう完全に装飾品。
復古調の筋兜にテッセンと三日月の前立て。なんだか加山又造の日本画みたいです(笑)。
漢字で鉄線と書くのを防具に見立てているのでしょうか?
眉庇(まびさし)の北斗七星は、茶杓の見立てかもしれませんね。
同じ茶人でも、千利休所用の(表千家伝存)甲冑に比べると、戦の匂いを全然感じません。

刀装具は、後半の“末永雅雄コレクション”が秀逸。
百足の目貫とか大黒さんの笄(こうがい)とか。細密で目が疲れるほど(実際、展観後トイレ行ったら充血してましたw)。
外国人が根付とか鍔なんかの骨董をコレクションしてる理由も分かる気がします。

戦国時代や江戸時代に思いを馳せるというより、武具工芸の粋を堪能した展示会でした。

美術館庭園の梅。
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