現代の文化財流出・転売
先日の『クローズアップ現代』でこのような問題を取り上げていたので見た。
ちょうど文化財保護週間だし、という意味もあったかと思われる。
滋賀県の某寺がかわいそうだった。
12年前に盗まれた本尊の如来・観音像(重文指定)が国内各地で転売された揚句、「買い取らないか」と元の寺に打診が。しかし、見るだけで数百万、買い取るなら数億単位の料金を請求される。
結局、何もできずにブローカーとは音信不通になったようだ…
仏像ドロには、個人の収集欲からというのと、転売目的というのが主にありそうだが、後者は国宝や重文価値のあるものを狙うところが違う。
転売され、買い取るのは中国人が多いそうだが、これは美術品としてではなく、資産としてらしい。
不動産価格が下落するなかで、安全資産の一つというわけなのだろう。
一応、日本の仏像は南アジアなどのものに比べて中国人に親しみやすいというのも、注目される理由の一つではあるようだが。
上の滋賀県某寺の仏像は、大型過ぎて国外持ち出しが難しいと判断されたのと、国内闇マーケットではリスクが高過ぎるというあたりから、元の寺へ打診があったのかもしれない…
現在ではむしろ未指定文化財の方が危ないとのこと。
本尊など原則非公開の寺は多いと思うが、ご神体のような秘仏はともかく、時どきは寺宝を公開して住職家自らが接待したりするなどして、ファン作り、人々に親しまれておく事も大事だと思う。
カメラやセンサーは、盗品を取り返してはくれないのだから。
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