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2013下谷七福神めぐり(3)大黒天

大黒天担当の英信寺(浄土宗)は金杉通り。
旧日光街道であるこの道沿いは今でも寺社が多く、横丁に入れば下見板張りの木造住宅が今でも残っていたりと、絵になる寺町・下町情緒が漂う。近世城下町では、総構えの見附(門)外の街道沿いが寺町になっている事が多いが、この辺りの場合は、江戸城の出城の一つとされた東叡山寛永寺を意識した寺町だったのだろうか。

英信寺山門は通りから少し奥まった所にあるが、隣の東電変電所の門が広いので、車だと気づかず通り過ぎてしまいそうである。徒歩なら、大黒天ののぼり旗に気づくだろうが。

まずは本堂にナンマイダブと参拝すると、大きな手繰り数珠が下がっている。珠を繰る度にカチカチと音が鳴って面白い。そういえば箱根の阿弥陀寺(浄土宗)にもあった。百万遍念仏みたいなものなんだろうか。
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屋根上の鳩二羽はどうやら瓦でできているようだ。

お堂前のキンカンが鈴なりだった。
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大黒天は、本堂と庫裏の間の一角にお祀りされている。
お像は、弘法大師作と伝える三面大黒天。
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実際は近世以降の作なのだろうが、こうして常時お姿を拝めるのは有り難い。
三面大黒像は、同じ顔を三面持つタイプか、こうした弁財天・毘沙門天を左右に合するタイプなのがあるが、普段秘仏としている所も多い。
神徳は、有福蓄財。“有福”とは心の豊かさを示している。
よく三面大黒は、大黒・弁天・毘沙門の三倍ご利益などと云われるのだが、寺によって神性・神徳も異なるようだ。
実際は、むしろ成功に必要な人徳を表現しているような気もする。まあ、七福神自体がそんなもんかもしれないが(笑)。

こちらはその御影。住所の記載からすると、旧東京市時代の頃の刷物だろうか。
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左下の奇妙なマークは空海の花押のつもりなのだろうか。台座に群がるネズミの絵が面白い。

絵馬。
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今どきこのサイズで500円とは、下町的な慎ましさを感じる。

英信寺には今まで何度かお参りに来ているが、今回は震災後久しぶりの訪問。
やはり、境内の古い石灯篭や墓石が倒れたりしたらしく、触らないようにとの注意書きが所々に貼ってあった。

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