松岩寺と霜降りの滝
実は先ほどの“かんまん不動”さんの拝観前にこちらに来ているのですが、今回はお不動さんの拝観が主の目的だったので先に回させて頂きました。
こちらは、平塚市下吉沢の松岩寺(曹洞宗)。
かつて、かんまん不動さんは、このお寺の不動堂に安置されていました。
この地を領していた後北条氏家臣・布施三河守康貞が開基のお寺。
山門近くには布施康貞の墓碑が立っていますが、表面が剥落しつつある状態でした。
碑面には、故人の事歴が細かく記されていますが、もとは山城国の出身で、開山の如幻禅師は同郷の人であったようです。
布施氏は現在もこの地にお住まいのようで、お寺の裏山に代々の墓地がありました。そこには近年建立された布施三河守夫妻の墓も。門前の旧墓碑が崩壊しかかっていて気がかりでしたが、すでに対応されていました。
大事なご先祖のお墓といっても、再建するというのはなかなか大変なことだと思います。
布施氏の墓域がある所は、松岩寺の裏山の最高所の一つであり、そこから見る景色は雄大です。
右手は大磯の高麗山、左は平塚市域、そして江ノ島と三浦半島。
西ヶ谷氏の『神奈川の城』(朝日ソノラマ)では、ここを砦跡ではなかったかと仮想していますが、菩提寺建立にあたって自領内の要地を選ぶというのはあり得そうな話です。
墓所の裏に行くと、道はどんどん下りになり、沢へ下りていきます。
静かな水の流れる音が聞こえてくると、そこに小さな滝がありました。
「霜降りの滝」とあります。
ここにも近年までは不動堂があって、お祭などもなされていたようですが、水害で流されて以来再建されていないようです。
9月終盤とはいえ、まだまだ暑いさなかでしたので、暫しの涼風を楽しみました。
(その後、八剣神社でお不動さんを拝観したのでした)
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