特別展『都市おだわらの創生』
今日は午前は病院。経過は大分良いので、暫くは様子見となりそうです。
午後は、今月5日から小田原市郷土文化館分館・松永記念館で開かれている特別展『都市おだわらの創生』を見に行ってきました。
この展示は、小田原市の市制70周年を記念しての行事の一つで、都市・小田原としての歩みを、文書・絵図などの文献資料、今までの城下の遺跡調査によって明らかにされた成果などを用いて紹介するというものです。
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/e_f/kyodo/matunaga70.html
出展資料は65点ほどで、そのうち40点ほどが後北条時代に関するものです。
都市小田原がテーマですので、武具類は3点の出土遺物(陣笠・兜鉢・鉄砲玉)のみですが、このうち鉄砲玉は昨年の発表会でも紹介された幸田口門の堀跡から出たものです。
器もの類は、かわらけ、漆椀、茶器、染付など舶載磁器など。小田原城弁財天跡第Ⅴ地点出土の金箔かわらけも。
また、城下で出土したかわらけや箸、折敷の実物を用いて、『鶴岡八幡宮社参記』記載の足利義氏が小田原の北条氏康館で饗された折の一献の模様が簡単に再現されていたりと、なかなか興味深い展示でした。
文書類は、後北条氏のものが20点。城普請や掃除に関しての細かな指示であったり、城内に留めている人質に関するものや、小田原籠城中の指示など。
これら文書は、市が所蔵・保管するもののほか、市内外の寺社や県立公文書館などから貸し出されたものですが、寺社が所蔵するものは市内でもそう度々観る機会は無いので、初見のものも幾つか。
伝肇寺の「奥州屋敷」云々の文書は有名なものですが、実物は初めて見ました。
城絵図もたくさん出ている(松原図、豊田図、文政図、天保図、文久図)ので城ファンにも楽しめる展示かと思います。
最古の小田原城絵図となる「加藤図」は複製ですが、小田原合戦時の様子を描いた「小田原陣仕寄陣取図」(山口県文書館蔵)2点のうち一つはオリジナルが来ています(片方は神奈川県博所蔵の複製品)。
地味ですが、興味ある人には結構楽しめる構成だと思います。入場無料。
展示は今月27日までです。
展観の後は、近くの香林寺で観梅。
雪が降りそうなほど寒い日でしたが、やはり夕方になって雨になりました。
箱根辺りは雪が大分降っているのではないでしょうか。
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コメント
蒼庚斎様
久しぶりに来てみました。
震災はたいへんでしたね。
こちらは無事にやっております。
春とともに、お怪我も癒えたようで何よりです。
また、お会いしたいですね。
投稿: 桜町中将 | 2011年3月18日 (金) 10:04
桜町中将様
レスが大変遅れまして、スイマセン(汗)
脚の方、暖かくなってきたのもあるのか、調子は大分良くなってきました。ただ、長らく患部をかばって動いていたため、右脚とくに腿の筋肉が弱ってしまい、今は別な意味で負荷となってしまいリハビリ中です。
今年は暑さが和らいできたら近所の山に歩きに行こうと思っています。城山も含めて(笑)
投稿: 蒼庚斎 | 2011年8月 3日 (水) 11:35